まず、覚えておきたいのは便秘は誰しもがなる可能性があるということです。例えば、原因のひとつに挙げられている食生活の乱れ、これは現代の日本人なら誰しもが抱える問題です。日本人は1日あたり5g程度の食物繊維が不足していると言われていて、実際に最も多く食物繊維を摂取していると言われる60代でも1日の摂取目標量を達成できていません。10〜40代は顕著に食物繊維の摂取量が減っている傾向にあるので、世代でいえば10〜40代の方が便秘になりやすい傾向にあるといえます。便秘は老化を原因とすることもあるので、正確にはどの世代でも抱えることになる症状です。自分は関係ない、そう思っていることが一番危ないのです。
男性と女性ではどちらが便秘になりやすい?
便秘の原因は様々ありますのが、その中で「筋力の低下」が挙げられます。もっと、詳しくいうと、腹筋が低下してしまうことが原因、ということになります。便は腹筋を使って押し出すため、腹筋力が低下してしまうことで、便秘になりやすくなったりします。誰でも想像ができるように、一般的に女性のほうが筋力が弱いです。筋力の低下する速度が同じだったとしても、女性のほうが最初から筋力が低いので、便秘に悩まされる可能性が高いわけです。
また、女性のほうが男性に比べ、運動をする機会が少ないです。仕事からもこのことは伺えます。力仕事は男性が多く、デスクワークは一般的に女性が多い、このように社会人になってからでも、女性は運動不足が慢性的に続いていることになるので、女性のほうが便秘になりやすくなるのです。
女性が特に便秘になりやすい時期や生理前
もうひとつ女性には便秘と深い関係にある要因があります。それは、「生理」です。生理は体内に子どもがいないときに子宮内膜が剥がれるときにおきる出血ですから、女性なら誰しもが経験する大切なものです。特に“生理前”に便秘になりやすいと言われています。注目したいのは、生理前は黄体ホルモンが多く分泌されるため、腸のぜん動運動が弱くなってしまうことです。ぜん動運動とは腸内環境を活発にさせ、排便をスムーズにするための運動のことです。このぜん動運動の弱くなれば、当然のように便秘になりやすくなってしまいます。
便秘はお肌の調子を崩す原因にもなるので要注意
単純に便秘になりやすいだけでも大変な女性ですが、さらに困るのが、お肌にも悪影響を及ぼしてしまうことです。これは、便秘によって自律神経の働きが乱れてしまうから、と言われています。自律神経が乱れると血液の流れが悪くなり、新陳代謝が悪くなります。お肌は代謝によって美しさが保たれているわけですから、代謝が悪くなるということは肌荒れにつながりやすくなるということ。症状としては口元にニキビができやすくなることが多いです。
また、お肌の調子が崩れるだけでなく、人によっては腰痛や肩こりに悩まされてしまうこともあります。これらがイライラに代わり、しまいにはストレスを溜め込んでしまうことにもなります。ストレスも便秘の原因のひとつなので、負の悪循環に陥ってしまうことだってあるわけです。